H.P.FRANCE WINDOW GALLERY Marunouchi

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最後のライオン
池平 徹兵 Teppei Ikehila

2021.6.25Fri - 2021.8.5Thu

H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHIより、池平徹兵新作展「最後のライオン」開催をご案内申し上げます。

池平が創り出す画面には、鮫や鯨などの海の生き物から、ライオン、子供たち、鮮やかな花々やホットケーキにいたるまで、様々なモチーフが同居しています。これらは、全て「描きたい」という純粋な気持ちによって、1日1つずつ丁寧にキャンバスに描き加えられた生命です。池平は、それがどんなにこれまでの構図を邪魔するようなものであっても、絶対にその日に訪れた対象を拒むことはしません。曇りのない鮮やかな色彩の空間に散りばめられたモチーフは再構築され、新たに命を吹き込まれていきます。

今回ご紹介する新作シリーズには、子供が頻繁に登場します。以前まで人間を描くことは多くなかったと語る池平に変化をもたらしたものは、まぎれもなくパンデミックでした。それまで当たり前のように続いていた命のリレーがいとも簡単に遮られて行く中で、希望や未来の象徴としての子供という存在が、真っ先にモチーフとして浮かんだのです。しかし、どんなに美しいものであっても、生命には終わりがあるという事実から目を背けることはできません。この不安定な世界の中に唯一揺るぎなく君臨するのは、皮肉にも「死」という概念かもしれないのです。

作家自身が対峙する日々の体験から世界観を吸い上げ、いのちの大切さを再確認しながら描いた画面には、澄んだ空気がそよぐかのような心地よさが宿っています。この機会にぜひご高覧ください。




Artist statement:

「最後のライオン」

その日に一番描きたいものをキャンバスに加えていく。
隅々までを本当に描きたい気持ちで描くと、
描いたものは一つになることを目的とせずに一つになり始め、
全てが主役のまま、全てが互いを引き立てあう世界になる。
こうして視界の隅々までを大切に出来ると、私は幸せな気持ちになる。

時には前に描いたものが今日描きたいもののじゃまになることもある。
「少し横によけてくれないかな。」
と私は思う。
もちろんよけてはくれない。
でもそのじゃまする姿が抱きしめたいほど愛おしい。
私はその横に負けないくらい愛おしい今日を描き加える。

それはその日の描きたいものをすでに描き終えた夕方のことだった。
これから娘を保育園にお迎えに行かなければならないそんな時間。
私はたまたま老衰で死の淵にいるライオンの写真を見た。
その頃、絵の外の世界では新型コロナウィルスで沢山の高齢者が亡くなっていた。
突然私はそのライオンを描きたいと思った。
余力も時間も少ないけれど、この気持ちは明日まで保存はできない。
これからやらなければならないことも、これまでやってきたこととも関係なく、
ただ今の描きたいという気持ちが無条件に最優先された。
これが本当に描きたいということだ。

描き終えて急いで保育園のお迎えに行くと子どもたちが園庭を元気に走り回っていた。
「お迎えが遅いからお父さん死んじゃったのかと思った。」
と娘が泣きながら出てきた。
「もう少し泣かずに待っていてくれないかな。」
と私は思う。
子ども達との時間が絵を描く時間をじゃますることもある。
でもそれを抱きしめたいほど愛おしく思える。
視界の隅々までが大切だった。
私はとても幸せな気持ちになった。
−池平 徹兵

「最後のライオン」
162.0cm×324.0cm /oil on canvas/2021

池平 徹兵 Teppei Ikehila

1978 福岡県生まれ 
2001 島根大学 教育学部 学校教育教員養成過程 保健体育専修 卒業  

主な個展

2019「地球に生まれて」アートラインかしわ(千葉)
2018「海から山へ 山から海へ」茨城県 県北芸術村推進事業交流型アートプロジェクト(茨城)
2018「今を灯して」hpgrp Gallery Tokyo(東京)
2015「この花」H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI(東京)
2013「project N」オペラシティアートギャラリー(東京)
2013「朝の理想郷」Shonandai MY Gallery(東京)
2011「OFFICE BACTERIA 宇宙/惑星」東京大学医科学研究所およびGallery Conceal (東京)
2000「Blue Earth」島根県立美術館ギャラリー

主なグループ展

2019「ミテハナソウ展」佐倉市立美術館(千葉)
2017「VOCA展2017」上野の森美術館(東京)
2015「境界を引く⇦⇨超える」東京大学駒場博物館 特別展(東京)
2013「第16回岡本太郎現代芸術賞展」入選(神奈川)

ワークショップ. パブリックプロジェクト等

2021 ワークショップ「自分絵を見つける日 誰かの絵とつながる日」うらわ美術館(埼玉)
2021 could des ciel 「水色の庭」壁画 (埼玉)
2019「A-health」一般社団法人アーツアライブ、カナダマギル大学共催、東京富士美術館協力
2018「羽化するアトリエ」柴又FU-TEN アートルームプロジェクト(東京)
2015「顕微鏡絵画ワークショップ」[べてるの家]東京大学IHSp3科学技術と共生社会
2014 電子書籍絵本「ふつうのいるか」株式会社トリトンクラブ出版
2013「壁画 希望」経済産業省 地域ヘルスケア構築補助事業 アーツアライブ主催 国立長寿医療研究センター
2012 アートブック「TOKYO MERMAID PRINCESS」life design books 出版
2010 東広島西条サムエル保育園壁画

H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI

〒100-6301 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング1F
tel 03-3797-1507
email art@hpgrp.com
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open 11時〜20時(日曜・祝祭日)

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