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砂の下の鯨
吉田 志穂 Shiho Yoshida

2017.7.14Fri - 2017.7.29Sat

Opening reception

2017.7.14Fri 19:00 - 21:00

Talk event

2017.7.22Sat 19:00 - 20:00

ゲスト 梅津元(埼玉県立近代美術館 主任学芸員)
※入場無料・予約不要

hpgrp GALLERY TOKYOより、吉田志穂個展「砂の下の鯨」の開催をご案内申し上げます。
web上に転がる多くのイメージの中から撮影地を選び、実際に現地へ赴き撮影を行います。そこで撮った写真を、
撮影地にまつわるニュース映像や様々な媒体の画像と合わせて複写し、アナログ加工を取り入れてプリントします。
一つの場所の情報を多面的に集め、それらを幾重にも積み重ねて作られるイメージの構築方法は、「風景を切り取る」
という今までの写真概念を大きく逸脱し、まるで構成のための一つの道具として写真を用いることで、新しい風景を
立ち上がらせます。
それは幼い頃からパソコンや携帯の画面の奥に広がるイメージを見続けてきた吉田が、もっともリアルに感じ得る
身近な風景なのかもしれません。
この機会にぜひご高覧いただきますようお願い申し上げます。

■アーティストコメント
何度も撮影した事のある、生まれ育った土地にある海岸の航空写真を見ていると、良く知っているはずの場所に見慣れない何かで囲われた場所を見つけた。
調べると、知らない間に鯨が座礁し、それを骨格標本にするために一時的にその囲いの中に埋められているらしいことが分かった。
私がその鯨の存在を知ったのは鯨が埋められてから2年半ほど経ったあとだった。
勝手知ったる場所の知らなかった事件に興味を惹かれ、その場所に行ってみる事にした。
鯨の埋められている場所にはとても綺麗な砂紋ができていた。
画像でしか鯨を見たことがない。検索画像の鯨は腹部の模様が強調されているものが大半 を占めている。
砂紋は鯨の皮膚の模様のように思え、今立っている場所の下に3メートルを超える生き物が 埋まっているという
情報が実感に変わっていった。生まれ育ち、知り尽くし見飽きたと言っていいほどの場所が、知らない間に起きたひとつの事実により全く知らない場所に変化していく。
砂の下の鯨はどんな姿でそこに在るのか、それを写真にしてみたいと思う。

©Shiho Yoshida, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

吉田 志穂 Shiho Yoshida

1992年生まれ
東京工芸大学芸術学部写真学科卒業

主な活動
2017 「第11回 shiseido art egg」展 SHISEIDO GALLERY(東京)
2016 個展「測量|山」 Yumiko Chiba Associates (東京)
2014 「第11回写真1-WALL」展 グランプリ受賞

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